ナナテン中☆☆☆☆もたいまさこありきの映画。
個性的で味のある女優さんという事実は揺るぎないけれど、
画面に登場させると、存在だけでそれなりに雰囲気のある作品に仕上がってしまうため、
都合良く使われている気がしてならない。
この作品も、そんな
もたいまさこ+、
ひょうきんな
JOYと鼻っ柱の強そうな
CHARAと7:3の典型的眼鏡オタク、という、
”組み合わせの妙”を狙った画面(えづら)先行型だったのでは、と思うくらい、
内容が雑だ。
【言葉は通じないけれど、それでも家族なんだから心は通じ合えるはず】と、
少しずつ距離が近づいていくという大筋はいいのに、
キャラ設定にこだわりすぎて3人分のエピソードを処理しきれなかった感が。
よくばりすぎたのが失敗の原因か。
【以下、内容にふれます】
ばーちゃんの為にエアギターの大会に出るのかと思いきや、
「フェイクじゃないのを証明する」とかなんとか、
元彼へのあてつけのようなワケワカラン理由だし、
<結局はみんなしてばーちゃんにお小遣いをねだる話かよ、姑息なガキか>
と、ここでガッカリしてしまった。
ばーちゃんがみんなの個性を伸ばすために力を貸すというイイ挿話を
盛り込みたかったなら、別の方法でよかったことない?
ミシンを教わる、ギョーザで親交、などなど、
予告編で惹かれた場面も予告以上のものはなく、
(ミシンに布が被せてあるのにあのホコリは無いなぁ)
キーワードの【3000ドル】が、唯一ピリっとスパイス役。
音楽が良く、猫好きには居てくれるだけでいいセンセーもツボ。
でもそんな具合に話以外の”なんとなくの雰囲気”でみせる映画になってしまっており、
心に響くものがない。
ただの下衆の勘ぐりだが、
私はレイがゲイに目覚めるというオチかと一瞬思った。
それにしても、
荻上直子監督の
『かもめ食堂』以降、同監督の
『めがね』『トイレット』大森美香監督の
『プール』松本佳奈監督の
『マザーウォーター』と、イメージとキャストがバカかぶりの映画がいっぱい出てきたけど、
この人達(みんな女性)は、なんすか?何がしたいんすか?
『トイレット』
監督:荻上直子
出演:もたまさこ(ばーちゃん)
アレックス・ハウス(レイ)
デヴィッド・レンドル(モーリー)
タチアナ・マズラニー(リサ)
ダルトン←こんな感じのクレジットだったような(センセー)
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